2017年9月30日

 2017年の基準地価は、商業地が2年連続で上昇しました。景気回復の流れに東京五輪前の再開発需要も加わって数字の上では底入れ感があります。しかし、人口減少という構造問題が大きく横たわり、住宅地の動向が映す未来図に明るさは乏しいようです。人口減少に伴う空き家の脅威は、都市部にも忍び寄り某総合研究所の試算では、13年に14%の全国空き家率が33年に30%を超えると推測。国土交通省は「空き家が多い地域ほど地価が下がる」と分析し、現実に足立区も15年の戸建て住宅調査で2%強の2353棟が空き家と判明。荒川区も2%強の971棟の空き家がすでにあります。

 国交省は、対策として自治体に売買や撤去を円滑に進める仲介機能を持たせる考えです。もっとも区画整理は相当な時間がかかり、財政上の縛りもあって都市機能を中心部に集約するコンパクトシティー構想も遅々として進みません。局所的な再開発や政策対応で地価底入れが見えても、底上げへの道のりは見えないようです。