不動産ニュース10月号

「マンションは管理を買え」と言われます。昔からよくいわれているのは、エントランスやごみ置き場、駐輪場といった共用部をチェックするというものです。例えば、エントランスはそのマンションの顔ともいえる場所ですが、きれいに清掃されていない掲示板に半年以上も前に掲示された古いお知らせなどがそのままになっているといった場合、管理に対する意識が高いとは言えない可能性があります。
東日本不動産流通機構によると、築30年超のマンション取引比率は、2012年は全体の2割程度でしたが、22年は3割を超えました。築年数が経過すると、マンションの建物や設備の老朽化だけでなく、マンション所有者(管理組合)の高齢化も課題になり高齢世帯が多くなると、修繕工事や設備投資に対して積極的になりにくくなり修繕積立金の増額も受け入れにくかったりする事態が起こりやすくなります。十分な修繕や必要な設備投資を行わない状態が続けばマンションは劣化します。さらに、劣化したマンションは相続放棄されやすくなり、空き家化、管理費や修繕積立金の滞納という問題も引き起こします。